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著作権-地方裁判所-

         

2019(R1).5.21 大阪地裁 H28(ワ)11067 「でんちゅ~」プログラム事件

 プログラムの著作物性が認められなかった事例。プログラムに著作物性があるというためには,指令の表現自体,その指令の表現の組合せ,その表現順序からなるプログラムの全体に選択の幅があり,かつ,それがありふれた表現ではなく,作成者の個性,すなわち,表現上の創作性が表れていることを要するといわなければならない(知財高裁平成24年1月25日判決)。・・・原告プログラムの構成が,ありふれた指令を組み合わせたものであるには止まらず,原告の個性の発現としての著作物性を有していたと認めるに足りるものであることの立証がなされていない。

2018(H30).9.20 大阪地裁 H27(ワ)2570 「フラダンスの振付」事件

 裁判所は、一定の振付け(目録記載6,11,13,15ないし17)について、原告の個性が表現されていると認め、原告の著作物性を認定(著作権法10条1項3号,同法22条)。これらのの振付けを被告が自ら上演してはならず,かつ,被告に所属する会員又はその他第三者をして上演させてはならない。(判時2416)

2015(H27).9.10 大阪地裁 H26(ワ)5080 「フラねこ」事件

 温泉郷の地域活性化のためのブログやガイドブックに掲載された黒猫のイラストは、自分の描いたイラストを無断で改変したものだとして、原告イラストレーターが、活性化のためのイラストを描いたイラスト制作者と、地域活性化イベント実行委員会委員長に対して、著作権および著作者人格権侵害による損害賠償請求、イラストの廃棄・削除、謝罪広告の掲載等を求めた事件。裁判所は、被告イラストが、原告の描いた黒猫の頭部にフラダンス等の衣装をつけた胴体を組み合わせたものであるとして著作権および著作者人格権侵害を認定し、両被告に賠償金の支払いを命じ、それ以外の請求は棄却した。

2007(H19).1.30 大阪地裁 H17(ワ)12138 「The Tale of Peter Rabit」事件

 原画の著作権が期間満了により消滅した後もライセンシーに対して、いわゆる(c)表示などをライセンス商品に表示させることが不正競争行為あるいは不法行為にならないとされた事例。控訴審:大阪高判H19.10.2[H19(ネ)713/1369]控訴棄却。(判時 No.1984 p.86)

2006(H18).7.11 東京地裁 H18(ヨ)22044 著作権仮処分命令申立事件 | pdf

 H15年改正法により、映画の著作物の著作権の保護は、その著作物の公表後70年を経過するまでの間、存続する。(54条1項)と改正された。改正法は、2004(H16)年1月1日から施行されるが(附則1条)、改正前の法律でH15年12月31日で保護期間が満了となる「ローマの休日」などの著作権の存続期間が争点となっている。

2004(H16).6.30 東京地裁 H15(ワ)15478 ProLesWeb事件

 原告ソフトウェアを駆動した際に表示した画面には著作物性なし。(判時1874.134)
H12.3.30 大阪地裁 H10(ワ)13577 建築積算システムのソフトウェア
H14.9.5 東京地裁 H13(ワ)16440 グループソフトウェア(判時1811.127)
2003(H15).1.28 東京地裁 H14(ワ)10893 スケジュール管理ソフトウェア(判時1828.121)
 

2004(H16).6.25 東京地裁 H15(ワ)4779 LEC出る順シリーズ事件

 イラスト類似性が認められた事例。「人形を肌色一色で表現した上,人形の体型をA型にして手足を大きくすることで全体的なバランスを保ち,手のひらの上に載せた物が見る人の目をひくように強調するため,左手の手のひらを肩の高さまで持ち上げた上,手のひらの上に載せられた物を人形の半身程度の大きさに表現するという表現方法は,原告の思想又は感情の創作的表現というべきであり,原告イラスト1の特徴的な部分であるということができる。そして,被告イラスト1は,このような原告イラスト1の創作的な特徴部分を感得することができるものであるから,原告イラスト1に類似するものというべきである。」
 

2003(H15).10.22 東京地裁 H15(ワ)3188 Web Site上に記載された転職情報

 インターネット上のウェブサイトに記載された転職情報が著作物と判断された事例及びその損害額の算定。(判時No.1850,p123)
参考判決:東京高判H14.10.29 ホテル・ジャンキーズ事件
 

2003(H15).1.31 東京地裁 H13(ワ)17306 コンピュータプログラムの創作性

 ある表現物が,著作権法の保護の対象になる著作物に当たるというためには,思想,感情を創作的に表現したものであることが必要である。そして,創作的に表現したものというためには,当該表現が,厳密な意味で独創性のあることを要しないが,作成者の何らかの個性が発揮されたものであることは必要である。この点は,プログラム(電子計算機を機能させて一の結果を得ることができるようにこれに対する指令を組み合わせたものとして表現したもの)形式で表現されたものであっても何ら異なることはない。(判時1820.127)
複製(最一判S53.9.7、判時No.906,p38) 翻案(最一判H13.6.28、判時No.1754,p144)
 

2002(H14).9.5 東京地裁 H13(ワ)16440 ワイボウズ事件 | pdf

 仮に原告ソフトの表示画面の選択及び組合せに創作性が認められるとしても、その創作的表現を直接感得することができるような他社ソフトは、原告ソフトの表示画面とその組合せにつき実質的にその全部を共通に有し、新たな表示画面や組合せが付加されていないようなものに限られる。仮に原告ソフトにおける互いに牽連関係にある表示画面の集合体を著作物と解することができるとしても、その複製ないし翻案として著作権侵害を認め得る他者のソフトウェアは、いわゆるデッドコピーないしそれに準ずるようなものに限られる。
 

2001(H13).5.30 東京地裁 H13(ワ)2176 交通標語事件 | pdf

 「ボク安心 ママの膝(ひざ)より チャイルドシート」という標語。原告(電通)の広告表現「ママの胸よりチャイルドシート」というスローガンの著作物性は肯定される。
 

1999(H11).7.8 大阪地裁 H9(ワ)3805 パンシロントリム事件

 被告図柄は、少なくとも原告著作物Cの二次著作物というべきである。被告は、両者について種々の相違点を指摘するが、それらはいずれも複製物でないことの根拠とはなり得ても、二次著作物性までをも否定する根拠とはなり得ない。したがって、被告図柄を被告医薬品の包装箱等に使用した被告の行為は、二次著作物に関する原告の複製権(著作権法28条、21条、11条)を侵害したものというべきである。
 

1979(S54).7.9 神戸地裁 S49(ワ)291 仏壇彫刻事件 | pdf

 本件彫刻は仏壇の装飾に関するものであるが、表現された紋様・形状は、仏教美術上の彫刻の一端を窺わせ、単なる仏壇の付加物ないしは慣行的な添物というものではなく、それ自体美的鑑賞の対象とするに値するのみならず、前判示の如く、彫刻に立体観・写実観をもたせるべく独自の技法を案出駆使し、精巧かつ端整に作品を完成し、誰がみても、仏教美術的色彩を背景とした、それ自体で美的鑑賞の対象たりうる彫刻であると観察することができるものであり、その対象・構成・着想等から、専ら美的表現を目的とする純粋美術と同じ高度の美的表象であると評価しうるから、本件彫刻は著作権法の保護の対象たる美術の著作物であるといわなければならない。
 

1973(S48).2.7 長崎地裁佐世保支部 S47(ヨ)53 民事仮処分 博多人形「赤とんぼ」

 美術的作品が、量産されて産業上利用されることを目的として製作され、現に量産されたということのみを理由としてその著作物性を否定すべきいわれはない。さらに、本件人形が一方で意匠法の保護の対象として意匠登録が可能であるからといつても、もともと意匠と美術的著作物の限界は微妙な問題であつて、両者の重量的存在を認め得ると解すべきであるから、意匠登録の可能性をもつて著作権法の保護の対象から除外すべき理由とすることもできない。従つて、本件人形は著作権法にいう美術工芸品として保護されるべきである。
 
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